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はじめての翠明橋との出会い
北海道の夏空を背に、道の駅「サラブレッドロード新冠」で夜を過ごし、朝の光のなか三石の町を抜けて浦河へと車を走らせる。
このルートは、私にとって旅人としての自由を象徴する道だ。
知る人ぞ知る名湧水がある翠明橋公園に立ち寄り、清冽な湧き水を手にとった瞬間、ふと視界に鮮やかな青色が差し込んできた。



それが、私にとって初めての「翠明橋」との出会いだった。
湿った空気のなか、緑と川とが溶け合う風景に、青い橋脚だけが静かに浮かび上がっていた。
その姿は、永い時間を経ても変わらずに人と自然をつなぐ存在。
その情景を写真に収める手をしばし止めて、目の前の景色にただ見入ってしまう。

翠明橋の歴史と背景
翠明橋は、浦河町を流れる静内川に架かる橋で、その美しい青い橋脚が特徴だ。
もともとこのあたりは、古くから馬産地として有名で、多くの牧場とともに馬たちの蹄音が響く地域だった。
周辺には清らかな水と豊かな自然が広がり、地域住民や旅人たちの憩いの場となっている。
この橋も、単なる交通インフラというだけでなく、地元の人にとっては思い出深い場所。
周囲には翠明橋公園があり、春は桜、夏は涼やかな水の流れ、秋は紅葉に彩られる。
近くの湧水は、古くから「長命水」として親しまれてきた歴史もあり、旅人だけでなく、地元の人々が水を汲みに訪れるスポットだ。
情緒を感じるひととき
橋の上に立つと、爽やかな風が頬を撫で、下を流れる川音が旅の疲れをそっと癒してくれる。
橋の両岸には、昔から変わらぬ北海道の風景が広がる。
旅の道中、不意に出会った美しいものは、遠い記憶の中で特別な一瞬となって心に残る。
翠明橋は、そんな旅の途中でそっと寄り添ってくれる場所だ。
翠明橋 基本情報スペック表
項目 | 内容 |
---|---|
橋名 | 翠明橋 |
読み | すいめいばし |
所在地 | 北海道浦河郡浦河町 |
河川名 | 静内川 |
橋の種類 | 鉄筋コンクリート橋(青色が特徴的な橋脚) |
完成年 | 1969年(昭和44年) |
全長 | 約70m |
幅員 | 約6m(歩道あり) |
特徴 | 青い橋脚、翠明橋公園、近隣に湧水「長命水」 |
アクセス | 道の駅「サラブレッドロード新冠」から車で約30分、国道235号沿い |
備考 | 四季折々の景観が楽しめる、写真・ピクニックスポット |
アクセスマップ
旅の途中、偶然に見つけた美しいものに、ぜひ心を預けてみてください。それが北海道、そして浦河の翠明橋の魅力です。