橋ものがたり
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北海道・浦河の青い橋『翠明橋』と湧水スポット|アクセス・歴史と見どころ
はじめての翠明橋との出会い 北海道の夏空を背に、道の駅「サラブレッドロード新冠」で夜を過ごし、朝の光のなか三石の町を抜けて浦河へと車を走らせる。 このルートは、私にとって旅人としての自由を象徴する道だ。 知る人ぞ知る名湧水がある翠明橋公園に... -
道頓堀橋──江戸から令和へ、大阪・ミナミを見守る橋の400年史
道頓堀橋【大阪市中央区】 江戸時代の道頓堀橋 安井道頓が私費で着手 1612年、安井道頓が私財を投じて南堀河(のちの道頓堀川)の開削に着手した。大阪の未来を思い描き、土を掘り進めた道頓は、志半ばで戦に倒れた。しかしその遺志は、従弟の安井道卜に... -
浪華の八百八橋
大阪には多くの運河が流れ、いくつもの町橋が架かる 錦橋の階段脇に佇む、大阪の橋番付(浪華橋々繁栄見立相撲)が記された案内板。歴史と街の誇りが刻まれた一枚。 水運によって栄えた商都・大阪 江戸の八百八町、京都の八百八寺、そして浪華の八百八橋。... -
橋に秘められた物語:日本各地で出会う多彩な姿と役割
日本各地に見る、多彩な橋の姿 日本を旅していると、目に入る橋には驚くほど多彩な姿がある。 アーチ型の優美なシルエットを描く橋、幾何学的な鉄骨橋、頑丈なコンクリート橋、昔ながらの木製の橋……その形も素材も実にさまざまだ。 そして、それぞれの橋が... -
地元の橋を知る
地元の橋が教えてくれるもの 橋を知ることは歴史を知ること 旅先だけでなく、勤務先の大阪でも、普段はただ通り過ぎるだけの橋に目を向け、立ち止まって情報を調べてみると、新たな発見があるものだ。 何気なく渡っている橋の名前の由来を知るだけで、その... -
西宮大橋(赤橋)西宮市街と新西宮ヨットハーバーの架け橋【兵庫県・西宮市】
西宮大橋の夜景 西宮大橋―その成り立ちと地域に刻まれた意義 西宮大橋(通称:赤橋)は、西宮市街と新西宮ヨットハーバーがある西宮浜を結ぶ、地域を象徴するランドマークである。昭和59年(1984年)3月、西宮浜の大規模な埋立開発「西宮マリナシティ計画... -
栴檀木橋(せんだんのきばし) 中之島の景観に溶け込む、優美な小橋【大阪市北区・中央区】
Illustration by Hiroki Fujimoto 栴檀木橋(せんだんのきばし)【大阪市北区・中央区】 センダンの木、と読む。初夏にあわい紫色の花をたわわに咲かせる、どこか淑やかな印象を受ける木だ。「栴檀は双葉より芳し」ということわざがあるけれど、この場合の... -
淀屋橋 大阪の大動脈・御堂筋に架かる交通の要衝【大阪市北区】
淀屋橋周辺は江戸時代から大阪の金融・商業の中心地として栄えた。特に堂島米会所(世界初の商品先物取引所)に近く、全国の米価を決める重要な場所であった。この伝統は現代まで受け継がれ、現在も大阪の金融街として機能している。 淀屋橋【大阪市北区】... -
水晶橋 ライトアップされて輝く、中之島を代表する景観【大阪市北区】
Illustration by Hiroki Fujimoto 水晶橋【大阪市北区】 美しい名前である。町名や、橋を架けた人物をもとに名付けられた橋が多い中で、水晶橋という名前はちょっと異色であろう。しかしこの橋、本来の名前はどの橋よりも味気ない。堂島川可動堰、という... -
大江橋 由緒ある地名を関する、大阪の大動脈に架かる橋【大阪市北区】
Illustration by Hiroki Fujimoto 大江橋【大阪市北区】 大阪市の中心を突っ切る御堂筋に架かり、淀屋橋と対になる大江橋は、昼夜を問わず人や車の行き来が絶えない。 交通の要衝に架かる橋はかつて公儀橋に定められていたが、大江橋は町橋だった。町橋と...